どんな天気の日も…takechanの書きたいときに書く日記

大阪市阿倍野区在住の暇な趣味人です。好きなことは、木漏れ陽の下で爽やかな風に吹かれること、夕陽を眺めること、美しいものにふれること、そしてなんと言っても、食べることと飲むこと。お酒はビール、ワイン、日本酒などの醸造酒が好きです

聖夜

愛する

かけがえのない

ユニークなあなたへ

 

もうすぐ日が沈む。

すると降誕祭(クリスマス)が始まる。

あなたはどんなクリスマスを迎えるのだろう。

 

もしよければ、数年前のクリスマスについて書いた詩を読んでください。

 

      聖夜

あの夜

僕は暗い坂道を歩き続けた

あの夜

一人でいたくなかった

あの夜

ロザリオを買った

昔もらったロザリオは

どこを探しても見つからなかったから

木の珠を涙のようにつなげたロザリオを

 

大聖堂は人であふれている

席はなく

立ったままミサに与る

 

床に人々がひしめいているのに

天井の方は恐ろしくがらんとしている

天使や死者の魂のための場所を空けているのだろうか

 

一人の男の子が

前で行われている儀式を見るために

左側の隙間にもぐり込んできた

「抱っこしてあげようか」と声をかけると

後ろにいる母親の顔をちらっと見る

「いいえ、どうもありがとうございます」

男の子は笑いながら首をふる。

 

だが男の子は

目の前にある椅子の背に

はい上がろうとするのを止めない

 

もう一度、僕は言う

「抱っこしてあげようか」

やはり、笑いながら首をふる

 

自分が

子供というものを持たないのだろうと思うと

甘酸っぱい味がする

乳香の香りは焦げくさいが

奥の方に甘みがある

 

「今日、あなた方のために一人の嬰児が生まれた」と唱えられる

 

この夜

僕はまだ正気のふりをしている

この夜

喉の奥にはりついた痰は

おぼろげな腕を広げて

僕のために贖いの業をなす

 

僕は咳払いをして

喉の奥で行われている救いの業を幾度も確認する

 

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読んでくれてありがとう。

よいクリスマスをお迎えください

 

あなたが

いつもあなたらしく

幸せであることを祈っています